大河出版は、理工学書と技術雑誌を発行している出版社です。 理論と実際の橋渡し役として、モノづくりに貢献します。
これまで技術立国日本を支えてきたのは、多くの研究者による学術的研究と、現場でそれを応用し生産活動に結び付けてきた技術者の努力の賜物であります。今後ますますグローバリズムが拡大する中、これからの技術立国日本を前進させるには、より付加価値の高いモノづくりを継続して行うことが肝要であります。 近年とくに重要とされるのが、低コストや短納期といった経済的側面、あるいは、複雑化や高機能化といった技術的側面、一方では、自然保護や生物多様性といった環境的側面などであり、課題は山積しております。 そして、これらの課題解決に日本の技術の本質が大いに活用されているところであります。日本人固有の繊細さや精神性が高度に昇華された技術活動、すなわち「モノづくり」という言葉に代表されるように、信念ある技術力の行使は単なる生産手段の枠を超え、人類と自然との共生手段にも繋がるものであります。 小社はこのようなモノづくりに携わる熱意あふれる技術者と研究者のための出版社です。これからも技術立国日本を支えるべく良質な出版活動に努めて参ります。
小社の創業者である三澤三郎は東京帝国大学で機械工学を学んだ後、戦後間もなく「ラジオ技術」誌の編集部に籍を置き、黎明期の無線・ラジオ・オーディオの分野の記事を取材・執筆していました。 当時、三澤のブレーン的存在であった東京工業大学教授・大河内正陽がいました。彼の父親は子爵・大河内正敏(東京帝国大学教授・貴族院議員・理化学研究所第3代理事長)でした。三澤は大河内正敏の<科学と工業の融合>の哲学に心酔し、自らも科学技術や産学連携で世に貢献したいと考えるようになりました。 そして「ラジオ技術」編集部および他の技術系出版社から有志を募り「大河出版」を設立するに至りました。この社名は言うまでも無く、大河内博士にちなんで命名されました。 爾来、小社はモノづくりに関わる良書の出版に一意専心いたしております。